映画と映像とテクストと

映画や読んだ本などの感想を書きます。ビデオゲームについてはこちら→http://turqu-videogame.hatenablog.com/

『宮本武蔵 巌流島の決斗』を観た

1965年。内田吐夢監督。面白かった。確かに全5作の中で、1番を決めたら第4作目の『一乗寺の決斗』になるかもしれない。しかし、この5作目はかなり全体として引き締まっていて、実にテンポよく話が進む。特に長岡佐渡役の片岡千恵蔵が実にいい。武蔵の味方と…

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を観た

2020年。外崎春雄監督。ブームに乗るのは実に楽しい。というわけで、早速見てきた、劇場版「鬼滅の刃」。TVアニメよりも豪勢になったかなと思うが、概ねTV版の延長として、とても楽しめた。面白かった。 「鬼滅の刃」はとってもダサい作品で、あらゆることを…

『プラダを着た悪魔』を観た

2006年。デヴィッド・フランケル監督。面白かった。テンポも良くて、細部も品がいい。原作に比べてミランダ(メリル・ストリープ)はより甘くなってる感じもあるそうだが、それはそれでエンタメ的で悪くなかったと思う。アン・ハサウェイのかわいさもさるこ…

Netflix『アグレッシブ烈子』を観た

2018年〜2020年。ラレコ監督。2020年にNetflixに配信されたシーズン3までを視聴した。とても素晴らしい作品だった。見る前まではOLのあるある系アニメだろうと思っていたが、いやたしかに実際そうなのだが、凡百のショートアニメに比べると遥かに練度と精度…

『ナイブズアウト〜名探偵と刃の館の秘密』を観た

2019年。ライアン・ジョンソン監督。スターウォーズ本編シリーズの中で唯一まともな映画を撮ったライアン・ジョンソン監督の作品ということで、見たいと思っていたが、なかなか見れなかった。ようやく見てみたが、とても楽しかった。 ミステリらしさが序盤に…

『ダンケルク』を観た。

2017年。クリストファー・ノーラン監督。『テネット』を見たことだし、前作を見たくなって、見た。ノーランは大して面白くない話を本当に面白そうに撮るなぁと思う。あまり知的ではないかもしれないが、印象的な画も多い。 戦争の一体何を描きたいのか、よく…

『TENET(テネット)』を観た

2020年。クリストファー・ノーラン監督。ややこしい話。でも楽しかった。みんなが盛り上がっているのも、なんだか楽しい。コロナで映画館に行けなかったけど、こうしてイベント的に盛り上がるキッカケになっていることには、なんだか感慨深いものがある。 ノ…

『宮本武蔵 一乗寺の決斗』を観た

1964年。内田吐夢監督。吉岡一門との決着が描かれる4作目。前作で清十郎を倒して、次は弟の伝七郎に狙われる。三十三間堂での戦いはなかなかかっこいい。遊郭の吉野太夫が全てを見透かすようなことを言うのも、なんだか面白い。すごいんだか滑稽なんだか、よ…

『宮本武蔵 二刀流開眼』を観た

1963年。内田吐夢監督。序盤から実に面白い。花を切り落としたその切断面を見て、石舟斎の力を武蔵が見抜くというワクワク展開で気持ちが昂る。 本作は吉岡清十郎にかなりフォーカスが当たっている点が面白い。名人の子供であり、京都一の道場の主人であり、…

『宮本武蔵 般若坂の決斗』を観た

1962年。内田吐夢監督。蔵に篭った武蔵がいきなり真人間になったかと思ったら、3年間ひたすら待ち続けたお通を捨てて剣の道に生きると言う。なんだか、とんでもない女の振り方をする。しかしお通は健気に武蔵を追おうとする。すべてが狂っていて大変面白い。…

『ブローニュの森の貴婦人たち』を観た

1945年。ロベール・ブレッソン監督。面白かった。ブレッソンの映画の中でもかなり話の筋を追い易いし、分かりやすい。振られた女の復讐の物語。復讐といっても、かわいらしい復讐という気もする。 動きが少なく、そこに神経が張り詰める気持ちよさ。ブレッソ…

『宮本武蔵』を観た

1961年。内田吐夢監督。叫ぶ。みんなが叫ぶ。それがちょっと面白い。そして笑う。狂ったように笑う。最後、武蔵が牢に入れられる流れがすごく急テンポで、なんというか、それもおかしな感じがして面白い。そして武蔵が書物を読み、学問を学ぶことでいきなり…

『12人の優しい日本人』を観た

1991年(平成3年)。中原俊監督。『桜の園』の監督の作品だということを今回初めて意識して見たが、独特のセリフの間合いとか、室内の埃の舞いが光をたたえるような感じが、確かに『桜の園』に似てるような気もした。三谷幸喜の脚本が面白いのはもちろんなの…

『タバコ・ロード』を観た

1941年。ジョン・フォード監督。びっくりした。なんかあまり気乗りがしないままに見始めたのたが、終盤ではなんだかとんでもないものを見させられた気分になった。 喜劇なんだけど、ほとんどマトモな人間が出てこない狂乱の映画であり、恐怖さえ覚える。息子…

『拳銃王』を観た

1950年。ヘンリー・キング監督。西部一の早撃ちと名高いジミー・リンゴの物語。カイエンの酒場を舞台に入れ替わり立ち替わり、様々な人間がリンゴに会いにくる。その様が非常に面白い。ある者はリンゴに勝負を挑み、ある者は追放しようとし、ある者はかつて…

『赤い河』を観た

1948年。ハワード・ホークス監督。素晴らしく面白かった。西部劇の要素が詰まった傑作。ラストの「え?なんなんそれ、なんなん!?」まで含めて、本当に面白かった。ベスト1西部劇に挙げるのはやや抵抗があるけれど、人にオススメしたい西部劇としてはナンバ…

『蜘蛛巣城』を観た

1957年。黒澤明監督。面白い。浅茅の怖さ。良い。三船が砦を上下に行ったり来たりするカット、本当にかっこいい。マクベスの翻案だということを意識したせいか、とても演劇的な映画だなあという印象を受けた。特に室内で1人の人間を頭から足まで中距離から全…

『アパッチの怒り』を観た

1954年。ダグラス ・サーク監督。サーク監督の西部劇!ということでかなり楽しみにしていた作品だったが、やや肩透かしを喰らったような、素朴に面白い作品というわけではないかった。しかしこれは「サークの映画だ」という意識があるからかもしれないが、80…

『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』を観た

2014年。ジェームズ・ガン監督。最初にこの映画を劇場で見たときにとても意外だった。ものすごく楽しめたからだ。この手の色々なキャラクターが集まって、ドタバタコメディーのノリで、世界を救うというタイプの物語は自分は好きではないと思っていたから、…

『チャップリンの殺人狂時代』を観た

1947年。チャールズ・チャップリン監督。面白かった。今まで見たチャップリンの映画の中では、一番すんなりと見れたような気がする。今までチャップリンの映画にはどうしても苦手意識があったのだけど、本作はそういう感覚をあまり抱かなかった。 資本主義と…

『バトルシップ』を観た

2012年。ピーター・バーグ監督。バカっぽさと分かりやすい盛り上がり、というのはもちろん理解できるのだけど、僕はもう少し愛嬌と粋のあるバカの方が好きだなと思った。 戦艦ミズーリが敵に立ち向かうところは熱いと思うしとても良いと思うのだけど、パブロ…

『日本のいちばん長い日』を観た

1967年。岡本喜八監督。面白い。長いのに、全く退屈しない。毎年のように見ているが、面白い。なんというか、日本を好きになれる映画じゃないだろうか。そういう意味では『シン・ゴジラ』と似ているし、また批判もされるのだろう。しかし私はこのくらいのユ…

『ベニスに死す』を観た

1971年。ルキノ・ヴィスコンティ監督。凄かった。高校生の頃に見たときには、「おお、なかなか面白い映画じゃないか」なんて気取ってハスに構えていたが、この年になって見てみると、もう刺さりまくるのなんの。 通俗的な陰キャの初老の芸術家。もう、この歳…

『グラン・プリ』を観た

1966年。ジョン・フランケンハイマー監督。『フォードVSフェラーリ』を観て以来、いつか見ようと思っていた『グラン・プリ』を観た。面白かった。部分的には、大袈裟すぎるとかベタすぎるような感じもあるのだが、レースシーンの見応えと、説明しすぎないや…

『東京オリンピック』を観た

1965年(昭和40年)。市川崑総監督。素晴らしい作品だった。2020年7月23日。本当だったら、2020年の東京オリンピックが開催されるかもしれなかったこの時期に、1964年の東京オリンピックの映画を見るのは楽しい体験だった。あらゆるスポーツを憎み、オリンピ…

『サイコ』を観た

1960年。アルフレッド・ヒッチコック監督。すべてが緻密で面白い。なぜ1人目の女性は殺されねばならなかったのか。殺される女性の行為や言動をあそこまで見せることの偏執さが面白い。横領も恋人との逢瀬も社長との関係も、すべてが殺人の前に消え去ってしま…

『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:Q』を観た

2012年。庵野秀明総監督。新劇場版の中で、今のところ一番分かりやすい作品が『Q』だと思う。意味不明の置いてけぼり、という雰囲気ではあるのだけど、いい大人になった製作者がエヴァを改めて今描くために当たり前のことをやっているのが『Q』だと思う。201…

『モダン ・タイムス』を観た

1936年。チャールズ・チャップリン監督。やはり苦手なチャップリン。デモ行進にいつの間にか紛れて、大人数をチャップリンが率いることになってしまうあのシーンは本当に凄いと思った。結局チャップリン自身が政治的な主張をするわけではないし、市井の人の…

『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破』を観た。

2009年。庵野秀明総監督。『破』はすべてがどうでもいいような感じに思える。今のところ、三作の中で一番退屈に感じる。 三体同時攻撃も、エヴァの使徒による乗っ取られも、シンジの離脱からの復帰も、すべてがどうでもいい。ただ、司令室を突き破って使徒を…

『エヴァンゲリオン 新劇場版 : 序』を観た

2007年。庵野秀明総監督。ビル群がにょきにょき生える絵の面白さ。『序』はヤシマ作戦という鉄板の展開もあり、とても楽しい。昔見た時よりも、エヴァのキャラクター達の語る世界観にも、キャラ造形にも、台詞にも、全く思い入れが生まれず、心底どうでもい…