映画と映像とテクストと

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『バトルシップ』を観た

2012年。ピーター・バーグ監督。バカっぽさと分かりやすい盛り上がり、というのはもちろん理解できるのだけど、僕はもう少し愛嬌と粋のあるバカの方が好きだなと思った。

 

戦艦ミズーリが敵に立ち向かうところは熱いと思うしとても良いと思うのだけど、パブロフの犬のように盛り上がりスイッチを入れられたら、すぐに盛り上がってしまうというのも、いささか残念な気がする。ややセンシティブなモチーフを使っているのに(日本の降伏文書調印を行った戦艦ミズーリが超活躍するけど、日本人にも結構花を持たせてあげてますよ、みたいな感じとか)、それに足る繊細さはそれほどなくて、娯楽として割り切った作りには、あまり乗り気になれない。その点を評価できるかが、賛否の分かれ目だろうと思う。僕は正直、キツいなと思った。娘さんを下さい的なお願いを父親にするという、あのエピソードも、なんだかなと思う。バカをやるにしてもセンスがないと思ってしまう。

 

同じバカ映画枠で言うなら、『コマンドー』の方がずっと面白いと思う。