映画と映像とテクストと

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『愛の昼下がり』を観た

1972年。エリック・ロメール監督。相変わらず面白い。エリック・ロメールの会話はとにかく退屈しない。ほどよい緊張感につい笑みが浮かんでしまう。

妻が2人目の子供の出産を控えている弁護士フレデリック。突如再会した旧友の女性、クロエ。彼女の奔放な振る舞いに戸惑いつつも、惹かれ、面倒を見て、しかし最後の肉体関係を結ぶ直前で彼は逃げ出す。そして最後に妻と昼下がりの情事を果たす。実にロメールらしいお話。

ロメールの映画は「最高だ!」という感じにはならなくて、よくできた丁寧な小品を眺め、その心地よさに浸る感じになる。しかし、まあ、どのショットも小憎らしいほどに端正で美しい。この小生意気さがたまらない。2人の女性の演技も素晴らしかったように思った。