映画と映像とテクストと

映画や読んだ本などの感想を書きます。ビデオゲームについてはこちら→http://turqu-videogame.hatenablog.com/

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『カプリコン・1』を観た

1977年。ピーター・ハイアムズ監督。リアリティに難があったり、ご都合主義的な展開があったりと、様々な難点はあるものの、楽しく2時間が過ごせてしまう。結局、黒幕というのは一体誰だったのか、あまりよく分からない脚本なのだけど、出てくる政治家たちの…

『笑の大学(舞台版)』を観た

1998年(パルコ再演)。三谷幸喜作。何度見ても楽しくて、笑って、泣きそうになる。三谷節の詰め合わせ。一つ一つのギャグがそこまで面白いわけではなくて、そのセリフが発せられる状況と当事者意識を共有するが故に、笑いが滲み出てしまうという感じがする…

『栄光のル・マン』を観た

1971年。リー・H・カツィン監督。『フォードVSフェラーリ』が大変気に入ったので、参考作品としてこの作品を見た。同じルマンを舞台にしているが、今作はポルシェ対フェラーリ。主人公のスティーブ・マックィーンはガルフカラーのポルシェ917に乗る。ルマン…

『ヘレディタリー / 継承』を観た

2018年。アリ・アスター監督。あのガブリエル・バーンが、もう老年期に差し掛かる男を演じていることに最初、衝撃を受けてしまった。なんだか切なくなる。 前半部分の事故のシーンがとても良かったが、後半は比較的普通の悪魔ムービーという感じがして、ちょ…

『母なる証明』を観た

2009年。ポン・ジュノ監督。いやぁ、これも面白いな。ポン・ジュノ作品は、人の行動の複雑さではなく、その単純さや底の浅さを意地が悪いくらいに炙りだすような手つきで描く。それは同情とかを許さない、言い訳の入る余地がないほどのあけすけな人間らしさ…

『フォードvsフェラーリ』を観た

2020年。ジェームズ・マンゴールド監督。とても面白かった。ある種の古臭さがとても気持ちの良い映画だ。ケンの妻の存在などは、その典型的な要素だろう。フォードとフェラーリの戦いは、何を象徴しているのか?というのは、この映画を批評する上での最もプ…

『シン・ゴジラ』を観た

2016年。庵野秀明総監督。見れば見るほど、大したことない映画だなぁと思うんだけど、それでもやっぱり楽しく観てしまう。この映画は、2011年3月11日の最も心地いいドキュメンタリーを見るような楽しさがある。 庵野秀明はとにかくエンタメ体質の人であり、…

『殺人の追憶』を観た

2003年。ポン・ジュノ監督。とにかくいちいち面白い。話が巧みに展開するのでも、見事なセリフがあるわけでもないんだけど、とにかく魅せる。映画としての品質が高くて飽きない時間を過ごせる。 ポン・ジュノ監督は、なぜこんなにも魅力的な画を撮ることがで…

『ほえる犬は噛まない』を観た

2000年。ポン・ジュノ監督。ポン・ジュノ監督はとても分かりやすい映画を撮るけれど、とてもインテリなんだろうな、分かってやってんだろうなということを常に感じさせる。本作は、そういう意味で、とてもポン監督のインテリっぽさが分かりやすく出ている映…