映画と映像とテクストと

映画や読んだ本などの感想を書きます。ビデオゲームについてはこちら→http://turqu-videogame.hatenablog.com/

『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』を観た

2023年。ジョン・フランシス・デイリー監督、 ジョナサン・ゴールドスタイン監督。良かった。全般的に安っぽいところはあるものの、ゲーム原作の映画としてはほぼ満点ではないかと思える。バルダーズゲートも出てくるし、数々の魔法は結構丁寧にゲーム原作の設定を踏襲させている(ように思える。自分のD&D知識が浅すぎてわからないが。)。

ただ、見終わって「ああそうですか。よかったね」とスンと萎むよう気持ちもある。この世界がどうしても馴染みのものに思えない違和感と言うか、いや、むしろどこを切り取っても「以前に見たことのある描写」でしかないことに対する感覚か。それこそ、D&Dが自分の育ってきたファンタジーフィクションのオリジンであることの証左なのかもしれないが、全編を通して意外性の全くない話であったようにも思う。『ゲームオブスローンズ』のドラマを見ている時にはそう思わなかったわけで、不思議なものだなと思う。